— Speed Optimization
WordPressを、速くする。
ソースコード不要。公開HTMLをクロールし、Astro静的化+Cloudflare CDN配信で高速化。
自社実測でモバイルPerformance 2.2倍・TBT -93%を達成した再現可能なプロセスです。
Result
自社サイトの実測データ
2026年4月、自社ホームページをWordPressからAstroへ移行。Lighthouse 12.8.2(headless Chrome)で計測した実際のスコアです。
Performance Score
BEFORE — WordPress
30/100
AFTER — Astro
66/100
+36点 (2.2倍)
※ モバイル計測条件 — Slow 4G(1.6 Mbps)+ CPU 4× 低速化。実環境での体感速度はデスクトップのスコアが参考値になります。
TBT — 操作可能になるまでの遅延
BEFORE
3,310ms
AFTER
240ms
-93%
FCP — 最初のコンテンツ表示
BEFORE
3.4s
AFTER
2.3s
-32%
SI — 表示速度指数
BEFORE
10.4s
AFTER
4.2s
-60%
SEO スコア
BEFORE
85/100
AFTER
92/100
+7点
Performance Score
BEFORE — WordPress
89/100
AFTER — Astro
96/100
+7点
LCP — 最大コンテンツ表示
BEFORE
1.6s
AFTER
1.1s
-31%
SI — 表示速度指数
BEFORE
1.8s
AFTER
1.0s
-44%
SEO スコア
BEFORE
85/100
AFTER
92/100
+7点
計測日: 2026-04-17 / ツール: Lighthouse 12.8.2(headless Chrome) / 対象: 自社サイト www.public-design.co.jp
Lighthouse Report
計測レポート
Lighthouse が使用するモバイル計測環境は、回線速度 Slow 4G(実効 1.6 Mbps)・CPU 4 倍低速化という意図的に厳しい条件です。 実際の LTE / 5G 環境での体感は、デスクトップのスコアに近い状態になります。 以下はその条件下での Before / After です。
BEFORE — WordPress
WordPress 現行サイト
2026-04-17
Performance
Accessibility
Best Practices
SEO
AFTER — Astro
Astro 移行後(Cloudflare Pages)
2026-04-17
Performance
Accessibility
Best Practices
SEO
BEFORE — WordPress Desktop
WordPress 現行サイト
2026-04-17
Performance
Accessibility
Best Practices
SEO
AFTER — Astro Desktop
Astro 移行後(Cloudflare Pages)
2026-04-17
Performance
Accessibility
Best Practices
SEO
Breakdown
どのフェーズで、何点上がったか。
「静的化+CDN」だけで最初の90%の改善が出ます。最初の10%の工数で最大の成果が得られる施策から着手します。
Phase 01
+19点
静的化 + CDN配信
WordPressサーバーの動的処理を排除し、Cloudflare Pagesのエッジキャッシュから直接配信。
TBTが 3,310ms → 320ms へ90%削減。ソースコードを借りずとも実現できます。
Phase 02
+7点
SEO正規化
canonical絶対URL化・robots.txt・sitemap.xml の整備。SEOスコアが 69 → 85 へ回復。
Phase 03
+12点
不要アセット削除 ★
未使用のスライダーJS/CSSを除去して−468KB。CLSが 0.17 → 0.03。工数最小・効果最大のフェーズです。
Phase 04
−1.2MB
WebP変換
52枚の画像を一括変換。転送量を大幅削減。LCP数値より実ユーザーの体感に効くフェーズ。
Phase 05
+1点
CSS preload化
レンダリングブロックCSSをpreload化してFCPを微改善。Mobile固定コストが主因のため単体効果は限定的。
Why
なぜ、速くなるのか。
Astro化による速度改善の技術的な根拠。
01
サーバー動的処理の排除
WordPressはリクエスト毎にPHPでHTMLを生成します。Astroはビルド時に静的HTMLを出力し、CDNキャッシュから配信。TTFBとFCPが構造的に速くなります。
02
JSゼロデフォルト
AstroはデフォルトでクライアントサイドのJavaScriptを送りません。WPテーマが必ず持つjQuery・スライダー・ウィジェットのJSがなくなり、TBTが激減します。
03
Cloudflareエッジ配信
世界300拠点以上のCDNエッジから配信。国内ユーザーへのTTFBは数十ms台に。アクセス集中でスコアが落ちることもありません。
04
不要アセットの外科的除去
使われていないスライダー・フォント・プラグインCSSを調査・削除。WPテーマは見えないところで数百KBのアセットを読んでいることが多く、削除だけで大きく改善します。
Reproducible Process
再現可能な8ステップ。
ソースコードを借りずに公開URLをクロールして実施。1サイト2〜4時間のPoCから始められます。
-
Step 01
公開HTMLクロール
サイトの公開URLからHTMLをすべて取得。ソースコード・DB接続不要。
-
Step 02
静的化・パス書き換え
WP固有のパスをAstro対応パスへ変換。canonical・robots.txt・sitemap.xmlも自動生成。
-
Step 03
HTML分解
各ページのbody/metaを分解してAstroコンポーネントとして取り込める形に整形。
-
Step 04
Astroページ生成
共通レイアウトを適用し、ページ数分のAstro雛形を一括生成。
-
Step 05
画像WebP変換
サイト内の全画像を自動的にWebP形式へ変換。平均−60〜80%の圧縮率。
-
Step 06
画像参照書き換え
HTML内の画像参照をWebPパスへ自動一括書き換え。
-
Step 07
不要アセット削除・preload化
未使用JS・CSSを調査・除去し、クリティカルCSSのpreload化を実施。
-
Step 08
Cloudflare Pagesデプロイ
wrangler経由でCloudflare Pagesへデプロイ。本番切り替えはDNS変更のみ。
Content Management
更新できる仕組みの担保
Astro静的化後も、管理者が自分でコンテンツを更新できる構成を選べます。更新頻度・既存環境・コストに応じた3パターンです。
Pattern B
WordPress ヘッドレス化
WP管理画面を使い慣れているケース向け
WordPressをコンテンツの倉庫として残し、表示だけをAstroに切り替えます。管理者はこれまでと同じWP管理画面で記事を書くだけ。「公開」ボタンを押すとWebhookが自動発火し、1〜2分でサイトに反映されます。
WPサイト自体はBasic認証で外部から見えなくしておけば、一般公開する必要はありません。ただしWPサーバーの維持費・保守は継続します。
①
WP管理画面で記事を書いて「公開」
②
Webhookが自動発火しAstroビルド開始
③
1〜2分でサイトに反映
Pattern C
ヘッドレスCMS乗り換え
WPサーバーを廃止してコストを整理したいケース向け
microCMS(国産・日本語UI)などのSaaSをコンテンツ管理に使います。管理画面はブラウザでmicroCMSのサービスにアクセスするだけで、WPに近い感覚で記事を書けます。WPサーバーは完全に廃止できます。
記事を公開するとWebhookが発火し、AstroがAPIでコンテンツを取得して自動ビルド。1〜2分でサイトに反映されます。既存WP記事の移行作業が発生しますが、記事数が少なければ半日程度で完了します。
①
microCMS管理画面
(ブラウザでSaaSにログイン)で記事を公開
②
Webhookが自動発火しAstroビルド開始
③
1〜2分でサイトに反映
Pattern D
Git連携CMS(低頻度更新向け)
月1〜年数回の更新で、コストをかけたくないケース向け
Decap CMS(旧Netlify CMS)というOSSを使います。Astroプロジェクトに設定ファイルを1つ追加するだけで、サイトの /admin/ にGUI管理画面が自動生成されます。GitHubアカウントでログインし、ブラウザ上でMarkdown形式の記事を書いて保存すると、GitHubに自動コミットされ、Cloudflare Pagesが自動ビルドします。
CMSのサービス費用は不要で、WPサーバーも廃止できます。HTMLやMarkdownに不慣れな方でも、WYSIWYGエディタで入力できます。
①
サイトの /admin/ にGitHubアカウントでログイン→記事を書いて保存
②
GitHubに自動コミット → Cloudflare Pagesが自動ビルド
③
1〜2分でサイトに反映
| B — WPヘッドレス | C — ヘッドレスCMS | D — Git連携CMS | |
|---|---|---|---|
| 管理画面 | WordPress(変更なし) | microCMS等(SaaS) | 自サイトの /admin/ |
| WPサーバー | 継続 | 廃止可 | 廃止可 |
| 追加費用 | なし | 無料〜月3,000円 | なし |
| 向いている更新頻度 | 週次〜毎日 | 週次〜毎日 | 月次〜年数回 |
| 記事移行の手間 | なし | あり | あり |
WordPress vs Astro
WordPressのままでも、高スコアは出せる。
WP Rocket + Cloudflare の組み合わせは即効性がある改善策です。ただし「同程度のスコアに持っていくための工数・コスト」で比べると、Astro化の方が効率は高くなります。
モバイル Performance
50 〜 65点
プラグイン対応のみ
-
WP Rocket 年 $59〜
キャッシュ・JS遅延読み込み・CSS最小化・preload を一括設定。WP最適化プラグインの定番。
-
Cloudflare 無料〜
CDN配信でTTFBを大幅改善。DNSをCloudflareに移すだけで導入できる。
-
ShortPixel / Imagify 無料〜
画像をまとめてWebP変換・圧縮。転送量を削減する。
工数:小 / WPサーバー:継続 / 更新性:変わらない
モバイル Performance
75 〜 90点
テーマ・コード最適化まで踏み込む
-
軽量テーマへ移行
GeneratePress・Kadence など jQuery を使わない軽量テーマに切り替え。外観を維持したまま移行するには実質リニューアル相当の工数が必要。
-
Critical CSS インライン化
ファーストビューに必要な CSS だけを HTML に直接埋め込み、外部 CSS の読み込みを非同期化。FCP・LCP が改善する。
-
不要プラグイン・アセット削除
使われていないプラグイン・CSS・JS を調査して完全削除。Astro化での「不要スライダー削除 +12点」と同じ効果が WP でも得られる。
工数:大(リニューアル級) / WPサーバー:継続 / 更新性:変わらない
Comparison
Astro化と比べると
| WP最適化 プラグインのみ | WP最適化 テーマ刷新 | Astro化 今回の方法 | |
|---|---|---|---|
| モバイル Performance 目安 | 50〜65点 | 75〜90点 | 66点〜(追加最適化で90点台も) |
| 工数 | 小〜中 | 大(リニューアル級) | 小〜中 |
| WPサーバー維持費 | 継続 | 継続 | 廃止できる |
| ランニングコスト | サーバー代+プラグイン代 | サーバー代+テーマ代 | Cloudflare無料枠で運用可 |
| 更新できる仕組み | そのまま | そのまま | B / C / D で担保 |
「WP最適化(テーマ刷新)」はリニューアル相当の工数がかかる上、WPサーバーも残ります。 同じ工数をかけるなら、サーバー廃止とコスト削減も同時に達成できる Astro化の方が中長期での費用対効果は高くなります。